As I Like It

「好きなことを好きなだけ」をモットーに好きなものについて好き勝手書くブログ。

2017年度観劇の記録~前半~

シェイクスピアおたくなので9割がたシェイクスピア劇です。


①4/19(水)@東京芸術劇場ハムレット


②5/14(日)蜷川幸雄シアター『ジュリアス・シーザー

にしてもあのキャシアスはやりすぎだと思う笑


③6/11(日)シェイクスピアシアター 『お気に召すまま』

シェイクスピアシアターは二度目の観劇。前回はロミジュリ、今回はお気に召すまま。
毎回音楽の使い方に疑問を覚えてしまうのがたまに傷なのだけど、今回はそんなことも凌駕してしまうくらいロザリンドが最高だった。ジェイクイズも良かったな~。シェイクスピアシアターは作品解釈に力を入れるのではなく如何にシェイクスピアを素直に、プレインに演出するかに力を注いでいるように感じる。シェイクスピアを素材のまま楽しみたい人には一番おすすめなのではないかな。


④7/15(土)子供のためのシェイクスピアリア王

評判は聞きつつ一度も見たことがなかった子供のためのシェイクスピアシリーズ。吉田鋼太郎はこのシリーズでオセローのイアーゴーを演じたらしい(めっちゃ見たかった)
リア王はとても思い入れの強い作品だったのでどんな演出になるか楽しみにしていた。感想としては、さすがに子供のためのと銘打っているだけあってとても分かりやすい演出になっていた。子どもが飽きそうな長台詞は何人かで分担させていたり、台詞自体を分かりやすいものにしていたり、時おりギャグを混ぜこんでみたり…細かい演出上の工夫が楽しい。
リアの凄みと狂気、エドマンドの哀しみ、姉二人の女としての愚かしさ…作品上鍵となる人間の一筋縄ではいかない人間らしさ、そういったものが子供でも分かるように、しかし大人でも十分考えさせるように提示されていて良かった。


⑤7/16(日)@新国立劇場『怒りをこめてふり返れ』


この作品も上記の『リア王』同様思い入れの強い作品なので四月にチケットを取って以来ずっと楽しみにしていた。
今回の『怒りを~』の演出・翻訳で改めてジミーの話す台詞の数々に胸を打たれた。私の大好きな、maybe I'm a lost-cause...から始まる一連の台詞はもちろん、ジミーが父親の死について語る場面、初めて読んだときから印象深い場面だがしかし文字で読むのと実際に見るのとではやはり切迫感が違う。その他様々な場面が実際に命を持って舞台で演じられているのを見たとき、私はこれを目にすることができただけでもう充分だという気持ちになったものだ。
私の感想はもしかしたら元々大好きな作品であるが故のバイアスがかかっているのかもしれないが、しかしそんなことを考えてもあの日私が得た沸き立つほどの感動に水を差すだけだろう。ずっと上演を熱望していた作品の舞台を見ることができた、という何よりの感動に。


追記(2018/1/17)
『怒りをこめてふり返れ』が小田嶋雄志翻訳戯曲賞を授賞していた。私自身この上演の際その翻訳に感動した人間なのでとても嬉しい。おめでとうございます。